皆さまこんにちは、見習いレンジャーのタイチです。

相変わらず涼しい日が続いている、ここウトナイ湖。たくさん聞かれた野鳥のさえずりも心なしか減ってきたような気がします。恋の季節ではなく巣立ちの季節になったということでしょうかね。先週末、お客さんも来ないし暇だなぁーとうつらうつらしていたら、「入口に鳥がいます!」と少年。慌てて見に行くとこんな感じでした。
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シジュウカラの幼鳥です。
あれにそっくりです。何かわかりますか? これです。

「野鳥の子育て応援(ヒナを拾わないで)キャンペーン」

ヒナを見つけた場合は安易に手を出さず、基本見守るスタンスで。ご協力をよろしくお願いします。

ちなみにこのシジュウカラの幼鳥は、しばらく様子を見ていましたが1時間後に無事林の中に飛んでいきました。家族と合流できたはずです。

散策路を歩いていると、葉がチマキのような形に折られたイネ科の植物をみかけますが、絶対に開けないでくださいね!

20200719カバキコマチグモ巣NC善浪 (1) - コピー

この中には、強い毒を持った「カバキコマチグモ」がいるのです。


20200719カバキコマチグモ巣NC善浪 (2) - コピー

不運にも咬まれた人の話によると、針で刺されたような強い痛みにさいなまれ、病院で鎮痛薬を処方してもらっても翌日も痛みがひかず、車のハンドルが持てなかったそうです。


6月ごろに交尾期を経て、現在は産卵期のようです。あとひと月くらいは、気をつけてください。

(zen)

皆さまこんにちは、見習いレンジャーのタイチです。

ホオノキの葉が大きくなってきました。葉が輪になってつくので輪生と言います。葉の付き方には他に互生、対生などがあり、樹木の識別の際に役に立ちます。
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突然ですが、先日カラスに襲われました。場所は野生鳥獣保護センター付近の自然観察路です。人生で数回しかありませんが、あまり気持ちの良いものではありませんね。ということで、なぜカラスは人を襲うのかを調べてみました。参考にしたのは、NPO法人札幌カラス研究会の冊子「自治体担当部署のためのカラス対応マニュアル」、中村眞樹子著「札幌のカラス」です。共に読み物として面白いので機会があればご一読を。当館の蔵書にもございます。

まず、恥ずかしながら知らなかったことがあります。人を襲うのはハシブトガラス(ブト)で、ハシボソガラス(ボソ)は基本的に攻撃には出ないようですね。そして、その好戦的と思われるブトも攻撃的になるのはヒナの巣立ち前後の限られた期間(2週間程度)ということです。襲われた経験があるといつでも襲ってくる印象がついてしまうので、こちらもビクビクしてしまいます。

カラスは記憶力が優れていて一度人間に攻撃されるとその外見を覚えていて似たような人を見かけると警戒をして襲うことがあるようです。ということは、よく襲われる人は、よく襲う人に似ているということです。ん? 少し意味が分からないですが...カラスの巣に石を投げたりしている人を見かけたら、その人の背格好を覚えておいて、その人と違う身なりにするとよいのですが、実際にはそうはいきません。体格も服装も動きも至極平凡な私なんかはどう考えても襲われる可能性が高いということになります。

よくコワいお兄さんに絡まれる人っていると思います。私もどちらかというとそういう質です。実はカラスに絡まれる人とコワいお兄さんに絡まれる人には共通点があります。それは、相手を意識して緊張する、きょろきょろする、など、こちらが何らかの警戒アクションを起こすと相手も攻撃態勢に入ります。ですがカラスの場合はただ自分と家族の身を守ろうとしているだけで、コワいお兄さんが絡んでくる理由とは違います。(あながち間違っていないかも)

一度気付いてしまったものを意識しない、ということは至難の業なので、コワいお兄さんやカラスに気付いてしまった場合は、歩くルートを自然に変える、走って逃げない(カラスはハンターなので追ってきます。コワいお兄さんがハンターかどうかはわかりません)、両手を揚げる(頭部への攻撃を防ぎます。コワいお兄さんには逆効果か!?)等の対策をすべきです。

少しふざけて書きましたが、カラス側には悪気は全く無く、防衛本能ということなので、お互いに刺激しあわないように程よい距離感を保ち共生できたらと思います。もちろん、コワいお兄さんとも分かり合える日が来ると嬉しいです。まずは自分にも原因がある、ということを意識しなければいけません。

(中村T)

皆さまこんにちは、見習いレンジャーのタイチです。

いきなりですが、皆さまはホザキシモツケは好きでしょうか? 私は大好きです。なぜかというと初心者に優しいからです。そもそも数が沢山ある、風にあまり揺れない、すぐ散らない、虫が集まる、などなど、カメラ初心者の被写体として良い条件がそろっています。カメラを始めるならホザキシモツケの時期が良いかもしれませんねー、今です、今!!

先日識別に迷ったあの虫がそのホザキシモツケの周りを飛んでいました。
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お尻がはっきりと白いのがわかります。セイヨウオオマルハナバチですね。外来種です!

そしてこちらは、花の名前は出てこないが...カラカネハナカミキリ。
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また植物と虫に頼ってブログを書いてしまいました。早く水鳥が来ないかなぁと思いますが、もう少し夏をエンジョイしたいなとも思います。今日は2時間ほど外を歩くことができいい汗かきました。皆さまも虫対策を万全にしてウトナイの夏を楽しんでください。

(中村T)

皆さまこんにちは、見習いレンジャーのタイチです。

さて少し、いや、だいぶ遅れましたがウトナイの6月を振り返ってみたいと思います。確認された野鳥は全部で49種。皆勤賞はシジュウカラ、ウグイスでした。次点でトビ、アオジといったおなじみの野鳥が続きます。一回のみ観察された鳥の中にエナガ、ゴジュウカラが含まれますが、冬季間はほぼ毎日のようにみられていたにも関わらず、最近はほとんど姿を見かけません。一体どこに行ってしまったのでしょうか。冬季に混群を共に形成するシジュウカラ、ハシブトガラは依然見かけるのに...繁殖期になるとウトナイ以外へ移動して子育てをするのでしょうかね。

そして先日HTBでも放送された、当会発表のオオジシギの生息数減少の報道を受けまして、ウトナイでの5・6月の観察記録を昨年と比べてみました。共に10回とウトナイでの観察頻度は変わりませんでした。参考までに、1982年の記録では46回、当時の勤務体系と現在のそれとでは若干違うでしょうが、それでもかなりありふれた鳥であったことは間違いなさそうです。

最近全くと言っていいほど野鳥の写真を撮ることができずに、植物や昆虫に逃げていましたが、今日やっと近くに来てくれました。

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ズミにとまるセンダイムシクイ、おそらく幼鳥です。
眉班がまだ不明瞭で、上嘴の黒も薄いですね。フィ、フィと親鳥を呼んでいるのか懸命に鳴いていました。

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そしてこちらはカラコギカエデの種。色づいてきました。やばい、もう秋なのか??
これからカラッカラに乾いて秋から冬にかけてグルングルン回りながら飛んでいきます。

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