今日のウトナイは午前中は雪がちらつくお天気でしたが、午後からは晴れて気温も上がりました。

朝一で除雪をしたバリアフリー自然観察路は、雪が解け始めていました。
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湖は大部分が結氷したままです。
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遠くの方に黒い点が見えます。
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オオワシでした。
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午前中、野生鳥獣保護センターの館内の望遠鏡から、4羽のオオワシと1羽のオジロワシが餌を巡って争っている姿を目撃したので、おそらくその中の1羽が餌にありつけずに残っていたのかも知れません。


「道の駅」の前では、8羽のオオハクチョウが羽を休めていました。
右から3番目は2羽が重なっています。
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中には片脚立ちで寝ているオオハクチョウもいます。
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羽毛に覆われていない嘴や脚からなるべく体温を奪われないように頭を翼の下に入れ、片脚も羽毛の中に畳み込んで休んでいます。

でも、立っている方の脚から体温が奪われてしまうことはないの?とふと疑問に思い、鳥獣保護センターの獣医師に質問してみました。
「オオハクチョウなどのカモ類やタンチョウなどのツル類の脚には、ワンダーネットというシステムがあり、動脈と静脈がからみ合うようになっていて、脚先に向かう暖かい動脈血と体内に戻る冷たい静脈血の間で熱交換がおこなわれます。そのため、冬の冷たい水の上で休んでいたとしても、体温が下がらないしくみになっているんです。」
とのことでした!

なるほど~、だから冷たい水の中で泳いでも大丈夫なんですね!
ちゃんと生息環境に順応する仕組みを持っている野生動物のたくましさに脱帽です。

ウトナイ湖に渡ってくるオオハクチョウは、毎年10月中旬頃シベリアから飛来し、しばらく滞在した後、さらに南下して本州で冬を過ごします。
そして、3月にまたウトナイ湖を経由して、繁殖地のシベリアへ戻って行きます。
その中の一部が本州へは行かず、ウトナイ湖で越冬しています。
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これは、今月7日の「道の駅」の前の様子です。

水深が浅いため、今の時期ほぼ全面が凍っているウトナイ湖ですが、勇払川が湖に流れ込む(湖西部・道の駅前あたり)場所は、水面が出ている場合があります。
また、東側の美々川の流れこむ場所も水面が出ていることがあります。
こういった場所で、オオハクチョウが見られることがあります。
※寒さが厳しい日は、上記の場所も凍っていて川の方へ移動するため、全く見られない場合もあります。

(山浦)