2015/07

少し前になりますが、7月10日、苫小牧市立植苗小学校(以下、植苗小)のみなさんがウトナイ湖にやってきました!
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植苗小は、ずばり、ウトナイ湖に一番近い小学校。その3、4年生(今年は総勢18名)を対象に、以前よりウトナイ湖における自然学習プログラムを行ってきました。ラムサール条約登録湿地であり世界的にも重要なこの湖が、家の近くにある!ということを誇りに思ってもらいたい、そんな気持ちで、我々レンジャーは毎回プログラムを作っています。
今回を皮切りに、夏~冬の全4回、1年間で完結するプログラム。各回、異なるテーマのもと、学習を進めていきます。第1回のテーマは「水鳥の渡りを知ろう」。その様子を少しご紹介します。

バスでウトナイ湖にやってきた子どもたち。まずは彼らを、湖の見渡せるハクチョウのデッキにご案内。あれ?今日のテーマは水鳥、なのに、湖は静まり返っています。
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なぜ今、湖に水鳥がほとんどいないのか。
その謎を、ネイチャーセンターに戻りスライドを使って学びます。
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座学のあとは、ネイチャーセンター体験ツアー!案内人は小山レンジャー。大きな望遠鏡を覗いてみたり、2階に登り鳥の目線で1階を見下ろしたり。
今度来てくれたときには、お父さんお母さんにネイチャーセンターを案内してあげてくださいね。
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ちなみにここでは、レンジャーの仕事について、4年生の皆さんからレンジャーがインタビューを受けるという「レンジャー取材コーナー」も設けられました。


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さて、学習プログラム、後半は野外へ!
ネイチャーセンターそばにある、ユースホステル跡の広場を利用し、「渡りはつらいよ」というゲームを体感しました。
カモに扮した子どもたちは、様々な困難に立ち向かいながら、繁殖地・中継地・越冬地を移動します。この日の空はピカー!と晴れ渡り、熱中症に気を付けながらも、子どもたちは全力で走る!飛ぶ!こける!大変盛り上がりました。引率の先生方も、タカに扮して全力で子どもたちに襲い掛かります。
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最後は、そのまま野外にて、まとめ。今日学習したことを、○×クイズ形式で振り返ります。みなさん、しっかり全問正解してくれました。
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次回の学習の内容をお知らせし、今回の学習は終了。
第2回は、夏休みが終わってからとなります。パワフルな地元の子どもたちとともにウトナイ湖の自然を学ぶこの機会、次回もとっても楽しみなウトナイ湖レンジャーズです。

最後になりますが、本記事への写真掲載をご了承いただいた児童の皆さん、保護者の皆さま、先生方、ありがとうございました!

(福家)

一日曇りの予報だったウトナイ湖ですが、あけてみれば晴れ。咲き誇るホザキシモツケの背後には青い空に夏の白い雲がもくもく。観察路を歩いていると、汗がたらたら。クサレダマ、カセンソウ、メマツヨイグサなど黄色い花が目立ち、タチギボウシは薄紫色のつぼみが上がってきました。真夏を感じる今日この頃です。

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ぽわぽわのセンダイムシクイの幼鳥たちが賑やかに飛び回っていました
(シマアオジの小径)

みなさま、よい週末をお過ごしください!
(福家)

本日のウトナイ湖は、朝から霧が立ち込め対岸が見えないほど真っ白でした。そんななか、漁業関係の方が船を出して作業されており、その様子を見ていると、湖の真ん中あたりに人が立っています。…真ん中!? そうです、ウトナイ湖の水深は平均60cm。立っている方のヒザくらいまで水に浸かる程度です。それを実感する光景でした。

なお、一般の方は普段は入ることのできないウトナイ湖、その湖水を体感できるイベントが今週末7月26日(日)、開催されます!漁業体験として、地引網体験や湖上遊覧、ウトナイ湖でとれた魚の試食会など、貴重な体験ができること間違いなし。是非ご参加ください!

詳細・お申込みはコチラ↓
苫小牧市HP『ウトナイ湖漁業体験と湖岸清掃』行事詳細

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当日、晴れますように


さて、野生鳥獣保護センター周辺で昨日行った自然情報収集の結果をお知らせします。この日もどんより曇天、今週はそんな天気が続きます。

[野鳥]カワラヒワ、ヒヨドリ、ニュウナイスズメ、ハクセキレイ、アオジ、コブハクチョウ、オオハクチョウ、コハクチョウ、トビ、キジバト、ベニマシコ、ハシブトガラ、センダイムシクイ、キジバト、キバシリ、ウミネコ、アカゲラ
[植物]ノブドウ(花)、エゾイヌゴマ(花)、クサレダマ(花)、ナガボノシロワレモコウ(花)、シロネ(花)、トモエソウ(花)、キンミズヒキ(花)、イヌトウバナ(花)、ハエドクソウ(花)、エゾノコンギク(花)、アキノウナギツカミ(つぼみ)
[その他]エゾシカ、コキマダラセセリ(成虫)、モンシロチョウ(成虫)、カイコガ(成虫)

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いよいよ開花、湖岸のクサレダマ
…ひどい名前だ!と思うかもしれませんが、そうではありません。
クサ・レダマ(レダマというのはマメ科の低木)、漢字だと「草連玉」。近付いて見ると、花もとってもかわいいです。湿った草地を好みます。

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ホザキシモツケにとまるクジャクチョウ

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今日は鳥が少なめだったなぁとトボトボ(?)歩いていると保護センターに戻る直前でアカゲラ(幼鳥)が目の前を横切り、そばの木にとまってじっくりその姿を見せてくれました

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ホザキシモツケ(写真は7/16)、見頃は続きます

(福家)

ここ数日、日中爽やかに晴れていたウトナイ湖、今日は久々に小雨が降ったり止んだり。ほとんど風もなく森はしっとりと潤っています。
一日のなかでも比較的風の弱い朝は、湖全体が鏡面のように輝くことがあり、とてもきれいです。外に出て写真を撮らずにはいられない!そんな日が多いように感じる今日この頃です。
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昨日7月17日、ウトナイ湖


鳥たちの繁殖期も順調に進んでいるようで、シジュウカラ、アリスイ、アカゲラ、ハクセキレイ、センダイムシクイなどなど、巣立ち雛の姿が日々観察されています。夏の植物も続々開花中。
現在のウトナイ湖の生き物の様子をまとめてご紹介します。

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ヨシ原の中に発見、ノビタキ♀(ハスカップの小径)

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豪快、オオウバユリの開花(ネイチャーセンター周辺)

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一転、小さい!モウセンゴケの開花(ハクチョウのデッキ付近)
花の直径は6㎜ほどです

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青と緑のオオイトトンボ♀(ハクチョウのデッキ付近)

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藪の中からこちらをうかがっていたシマリス(ハスカップの小径)

(福家)

本日、野生鳥獣保護センター周辺にて自然情報収集を行いました。
ウトナイ湖では先週末より最高気温が25℃前後となる夏日が続き、さらに昨夜の雨により今日は湿度も高め、そして野鳥の声は少なめでした。
この季節、見どころはずばり!「チョウ」。ホザキシモツケの花が咲き誇る上空をひらひらと舞う姿があちらこちらで見られます。前回記事にて「コヒョウモン」を取り上げましたが、今回は様々なチョウを紹介します。

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湿性草原などにみられるフタスジチョウ
(幼虫の食性→ホザキシモツケなど、シモツケ類)

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本日初認、ミズイロオナガシジミ
(幼虫の食性→コナラ、ミズナラなど)

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ホザキシモツケに口吻をさすコチャバネセセリ
(幼虫の食性→クマイザサ、チシマザサなど)

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黄色い体に白黒のはねヒロオビトンボエダシャク
(幼虫の食性→ツルウメモドキ、マユミなど)

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タテハチョウの仲間、サトキマダラヒカゲ
(幼虫の食性→クマイザサ、チシマザサなど)

ちなみに今年の確認は未だされていませんが、「ミドリシジミ」が飛び交う季節です。はねの表側が、輝く緑色の美しい小さなチョウ。みなさん、ぜひ探してみてくださいね。

(福家)

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