2020/03

この数日の暖かさでだいぶ雪解けが進みました。
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「あずまや」の前も氷が解けて水面が広がっています。
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奥の方にはたくさんの水鳥たちが集まっています。
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オオハクチョウとマガモ、ヒドリガモ、オナガガモなどのカモたちでした。

そんなカモたちを狙っているのか、対岸の木にはオオワシの姿が。
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自然観察路の林の中は踏み固められた雪が溶けて滑りやすい状態です。
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木道の雪はすっかり溶けていて歩きやすくなりました。
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林の中ではシジュウカラがよく通る声でさえずっていました。
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北上するガン類やハクチョウ類の渡りもウトナイ湖ではこれからがピークです。
春の渡りの時期はマガンやヒシクイなどのガン類は湖をねぐらにして、日中は周辺の田畑へ採餌に出かけるので湖ではあまり姿は見られません。

昨日むかわ方面で撮影した採餌中のマガン
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早朝に湖から一斉にねぐら立ちをするマガンの姿はとても迫力があります。
是非、そんな渡り鳥たちの姿を見にウトナイ湖にお越しください。

(山浦)


皆さま、こんにちは。
見習いレンジャーのタイチです。

前回、3月4日に行われた雁のカウントのお話の続きです。
カウントされた雁類の総数は 18000± となりました。これからさらに増えることが見込まれております。過去、2014年、2016年はピーク時に10万羽を超えました。えぇーどうやって数えるの?って感じです。なおヒシクイもほんの少し混ざっているようですが、遠くて暗いので識別は困難ということで、「雁類の総数」として記録しております。別の日ですが亜種オオヒシクイが15~20羽程度確認されています。いずれにしてもマガンと比べるとごく少数ということです。

その日の午後、早くに出勤したので早めに帰っていいよーということになり、先輩レンジャーが教えてくれた場所(鵡川方面)に、採餌をしているマガンを見に出かけました。マガンは夜間、水上をねぐらとします。これは安全のためのようです。そして夜明けとともに、ねぐら近郊にある農地へ落穂や雑草などを食べに出かけます。私が見た時にも数千羽が農地(水田かな)で採餌をしておりました。

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マガンは見た目は大柄で悠々としているように見えますが、実は警戒心がとても強く、かなり離れていても、こちらが車から降りると警戒態勢に入ります。面白いもので向こうの緊張感も伝わってくるので、近づきすぎてしまったときにはハッキリとわかります。車を止める場所にもかなり気を使いました。

写真を見ていただけるとわかりますが、くちばしが橙色、額までが白と他種にはない特徴があるので見分けが容易です。よく見るとくちばしの周りに土がついていて可愛らしいです。お弁当ついてますよー!

ねぐらのマガンと採餌場所のマガン、両方を見ることができて、あぁ満足したけど眠い一日でした...

本日のウトナイ湖の自然観察路は、積もった雪が解け、歩きやすくなりました。
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木道も、雪はとけていました。
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湖は、普段あまり見ることのできない光景が広がっています。
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普段あまり見ることのできない光景とは、ハクチョウが多く集まる光景でした。
彼らは、冬の間本州で越冬し、春になり繁殖地に渡るためウトナイ湖に立ち寄ったようです。

「コハクチョウ」
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さて、この中にハクチョウではない鳥が混じっています。
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同じ白色で目立ないですが、
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「ダイサギ」でした。



上空を頻繁に、マガンが飛んでいました。
「キャハハン・キャハハン」と鳴いて飛んでいきました。
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ハスカップの小径の林は、積雪がありますが、歩き辛さは感じませんでした。
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穏やかに流れるオタルマップルマップ川。
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ハンノキの実(種)を求めてやってきたハシブトガラ
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木をたたく音がして見てみると、
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アカゲラのオスがいました。
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春の訪れを感じるシジュウカラやハシブトガラのさえずりも聞かれました。

現在、コロナウィルス感染拡大防止のため、ウトナイ湖サンクチュアリネイチャーセンター(植苗150-3)は、3月末まで、ウトナイ湖野生鳥獣保護センター(植苗156-26)は3月19日(木)まで臨時休館となっております。(今後の状況によって期間は変更となる場合があります。)

自然観察路は、自由に散策することができますので、春の渡りシーズンのバードウォッチングをぜひお楽しみください。


(和歌月)








 本日(6日)午後2時~3時に「イソシギのテラス」~ハクチョウの小径~「道の駅」前湖岸を巡回し、状況を把握しました。昨日からの大雪で、かなりの積雪を見ましたが、このところ湖の結氷は確実に少なくなっており、水面が広がりつつあります。

写真1.あずまや前
「あずまや」前のコハクチョウの群れ

 確認した水鳥とワシ・タカ類は、ヒシクイ、マガン、コブハクチョウ、コハクチョウ、オオハクチョウ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、オナガガモ、キンクロハジロ、ミコアイサ、カワアイサ、カイツブリ、ダイサギ、トビ、オオワシで、衰弱・死亡個体はなく、異状はありませんでした。
 ハクチョウ類は、種不明も含め、湖全域で1200羽を越えました。約270羽だったコハクチョウの多くは、野生鳥獣保護センター近くの「あずまや」の前で、同じく約730羽のオオハクチョウは、主に美々川流入部で確認されました。

写真2.コハクチョウの飛来
巡回中にも新たに17羽が飛来した

 ところで本日、「あずまや」前の凍った湖の上に、パンが数個、投げ込まれているのを発見しました。おそらく、ハクチョウたちに与えようとされたのだと思います。もともとハクチョウ類は、主に水草などを食べています。そして湖には、その水草が豊富にあります。食べものは不足していないのです。そこで、皆さんにお願いです。ニンゲンの食べものを与えないでください。水鳥を一箇所に集めてしまうことで、感染症のリスクも高まります。また、カラスやキツネなど、他の動物を誘因してしまうことにもなります。どうぞご理解ください。(中村S)

写真3.投げ込まれたパン
投げ込まれたパン

写真4.パンをくすねたハシブトガラス
それを持ち去るハシブトガラス


「野鳥と高病原性鳥インフルエンザ」についてはコチラもご覧ください

私たちの活動をご支援ください。ウトナイ湖ファンクラブのご案内はコチラです


 

皆さまこんにちは。見習いレンジャーのタイチです。

3月4日早朝、今シーズン初めての雁類(マガン、ヒシクイ)のカウント調査を行いました。この調査は例年この時期に、渡りの途中でウトナイ湖に立ち寄る雁類の数をカウントし記録しているものです。私は今回、記録係ということで同行させてもらいました。

さて、日の出前に現場に入らないといけないため、5時に集合。まだ暗い中観察路を歩きイソシギのテラスへ向かいます。ちょっと怖いですが...先輩レンジャーは平気なようでガンガン進んでいきます。熊はいないんだろうか...滑って転ばないだろうか...といろいろ心配になります。

イソシギのテラスに到着し望遠鏡をセット。
美々川流入部から対岸、南東方面へ氷が解けている部分に溜まっているマガンをカウントします。まだ暗いので明るくなるのを、鳥たちの様子を伺いつつじっと待ちます。この時期としては暖かい日で風もなく、初心者には良いコンディションらしいのですが、果たして私にも数えることができるのか...ちなみに飛び立ってしまうとカウントするのが難しくなってしまうので、湖上で休んでいるタイミングでカウントしなければいけないようです。


少し明るくなってきたので、タイミングを見計らって瀧本レンジャーがカウントを開始

カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ

善浪R「瀧本さん、イライラしてます?」

瀧本R「えぇ!?笑」

善浪R「いや、あまりにも早いので...」


その後、善浪レンジャーもカウントを開始

カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ


瀧本R「じゃあ、タイチさんも練習してみましょうか」


ということで、わたくしも人生初の雁のカウントをさせていただきました。


かっちんかっちんかっちんかっちんかっちんかっちんかっちんかっちん


「いやータイチさんのカウンターの音は初々しいねぇ~」と
後ろに来ていた中村チーフがボソッと。
静かなウトナイの暁に私のぎこちないカウンターの音が響いたのでした。

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結果などについては次回ご報告いたします。

(中村T)

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