カテゴリ: 勇払原野の保全

ウトナイ湖では10月から3月まで、高病原性鳥インフルエンザの感染(拡大)予防対策として、定期的に巡回調査を行なっています。

11月14日15時30分~16時15分に巡回調査を実施しました。
湖北岸の観察路にある「湖岸の観察小屋(湖東側)」から「道の駅(湖西側)」までの間と、美々川流入部を巡回し、見える範囲で水辺の野鳥の種類と数を記録し、異状の有無を確認しました。

調査の結果、異状はありませんでした。

この日は、少し風が強くて雪がちらつき、手袋をしないと手が痛くなるような気温でした。
20191114ウトナイ湖 (1)


そんな中、確認した種類は次の通りでした。
ヒシクイ、マガン、コハクチョウ、オオハクチョウ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、キンクロハジロ、ホオジロガモ、ウミアイサ、ハジロカイツブリ、カワウ、ダイサギ、オオバン、オジロワシ、オオワシ、チュウヒ、コチョウゲンボウ 計18種

一番多かったのはヒドリガモの149羽、次いでオオハクチョウが144羽を記録しました。
ヒシクイ56羽、マガン86羽とガン類の数は落ち着いてきた様子です。

また、この調査の時にオオワシ(成鳥)を今季初確認しました。
20191114オオワシ初認

黄色い嘴が目立つ写真右がオオワシで、写真左はオジロワシの若鳥です。
スマホとスコープで撮影したので、画像が荒いです。

オオワシは、ウトナイ湖では11月から4月にかけての期間に見られる鳥です。
彼らを確認すると、冬が来たことを実感させられます。


瀧本




ウトナイ湖では気温が5度付近になる日が多くなり、ストーブをつける日が増えてきました。
そんな季節の中、10月18日に勇払原野の巡回を実施しました。
時間帯は10時ごろから13時。野鳥を中心とした自然情報の収集が目的です。

この日の天気は晴れ。風はほとんどありませんでした。
20191019弁天沼

弁天沼では、距離が遠かったですが、オオハクチョウとカモのなかま120羽程を確認できました。

また、他の小さな沼では、ヒドリガモ、キンクロハジロ、ハシビロガモなど70羽ほどを確認しました。数は多くはなかったですが、渡りの途中の羽休めをしているのかもしれません。
20191019東池群 (2)


道中、肌寒さを感じる中、植物たちは暖かみのある色が目立つようになっていました。
マユミ遠
マユミ近

赤、橙、黄色だけでは表現できない様々な色。

弁天沼周辺紅葉

こういった植物の種類や環境によって生まれる色の違いを、
昔の人は細かく見分けて、呼び名を付けていたようです。
日本の伝統色と呼ばれるようですが、今よりも豊かな自然環境と共存していた昔の人は、自然と色彩感覚が養われていたのかもしれませんね。

多様性が残る自然を守ることで、そこから得られる多様な色彩感覚も守ることにつながるのだなぁと認識した巡回でした。


瀧本

 日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリは、「ラムサール条約湿地に」と保全活動を進めている勇払原野の自然を楽しみ、その特徴や重要性について知っていただこうと、来たる9月29日(日)に「とことこツアー」を開催します。
 秋の開催は2015年に続き、2回目。木の実や色づき始めた葉、草花、渡り途中の小鳥など、例年おこなっている夏とは、また違う生きものや風景に出会えると思います。
 ご案内は当会レンジャーと、共催する当会苫小牧支部の皆さん。定員は40名。事前の申込みが必要です。詳しくは、ウトナイ湖サンクチュアリHPをご覧ください。お申し込みを心よりお待ちしています。(中村)

秋の弁天沼
9月の弁天沼

秋のツアー①(2015年)
2015年9月開催時の様子(弁天沼)

秋のツアー②(2015年)
2015年9月開催時の様子(弁天東池群)





鳥インフルエンザ拡大予防のための巡回調査を
2月15日(金)15:00~16:00に実施しました。

調査範囲は道の駅前湖岸~ハクチョウの小径~ウトナイ湖岸観察小屋までと
美々川の流入部。
記録する対象は、水鳥および水辺を利用する鳥、ワシタカ類です。

結果、異常は特にありませんでした。
見られた種類は次の通りです。

コブハクチョウ、オオハクチョウ、オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、
ホオジロガモ、ミコアイサ、カワアイサ、カイツブリ、トビ、オジロワシ、オオワシ、ハクセキレイ

以上、14種でした。


寒波があってか、湖はほとんどが凍った状態です。
P1110416


カモの数もかなり減っていました。
P1110409

ここ最近、氷っていない場所の脇ではワシが良く見れれるようになってきました。
写っているのはオオワシです。

例年3月は雪解けが始まり、渡りの時期のため水鳥やワシで湖面がにぎわいますが、今年はいつ頃その先陣が到着するのでしょうか?


瀧本

8月2日、ウトナイ湖を飛び出し、勇払原野と美々川の源流部の巡回に行ってきました。

まず、勇払原野の巡回です。勇払原野は、石狩低地帯の一角で太平洋に面しています。ウトナイ湖などの湖沼や湿原、森林といった環境から成り立っており、様々な野鳥の生息地になっています。
巡回では、アオバトやノビタキ、カワラヒワがよく見られ、原野の遠くをチュウヒが旋回飛翔している様子が確認されました。

チュウヒは、餌を安定的に確保できる湿原やアシ原などの環境が生息地です。現在は国内で90つがいほどしか確認されていなく、環境省のレッドリストで絶滅危惧ⅠB類、国内希少野生動植物種に指定されています。チュウヒが生息していることは、勇払原野が多くの種類の小鳥が生息できる環境といえます。

弁天沼_IMG_8127


次に美々川の源流部です。美々川は、ウトナイ湖に流入しており、原生に近い形で流路が残されています。

美々川源流部_IMG_8140


湧水で形成された川が流れ、周囲を森が囲んでいます。森の中にはセンダイムシクイやキビタキのさえずりを確認しました。また、森の中では猛禽類の食べ跡が確認されました。

食痕_IMG_8141


猛禽類は、羽根をむしり、解体してからエサを食べます。羽根はボロボロになっており、種の判別はできませんでした。

ウトナイ湖の周囲には、豊かな環境が数多く残っています。ウトナイ湖だけでなく、周辺環境全体を保全していく必要があると感じた1日でした。

(稲葉)

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