タグ:バードウォッチング

皆さまこんにちは。

さて、今週からになりますが、ネイチャーセンター付近の散策路入口に消毒液の入った「たらい」を設置いたしました。
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散策後に靴の裏に付けていただき(長靴の方はざぶんとどうぞ)鳥インフルエンザの発生防止にご協力をお願いいたします、ニュースなどで皆さまご存じのように、今シーズンは逼迫した状況となっております。幸いウトナイ湖周辺では陽性の報告はありませんが、引き続き当サンクチュアリでは監視と警戒を続けていきます。

つい最近の投稿でも書きましたが、相変わらず林道と自然観察路はつるつるの状態です。木道部分ではない自然観察路は凹んでいてそこに水が溜まり凍ってしまいます。下記の赤線の場所が今日の時点ですが特に滑りやすくなっています。あと、木道の終端から降りる際も大変危険です。木道から降りた先はつるっっつるなのでそのつもりで第一歩を踏み出してください。端を歩くのが最も安全かもしれません。
滑る個所

今日は除雪と氷割りで半日ほど屋外にいましたが、野鳥はさっぱりでした。せっかく重たいカメラを肩にぶら下げながら作業したのに...と思っていたら、通りすがりの方が「今日は近くでたくさん鳥を見れて最高だったー!」と。「おいしいお昼を食べてくださーい」とお送りいたしました。バードウォッチングは見れなくてもそんなに落ち込まないし、見たい鳥が見られたときの気持ちの良さ、清々しさは、まさにその日を最高のものにしてくれる不思議な力があるものです。私は自分が鳥を見るよりも、そんな状態の人を見るのが、実は好きなのかもしれません。バードウォッチャーウォッチャー。

(中村T)

皆さまこんにちは、見習いレンジャーのタイチです。

今朝は-14℃まで冷え込んだ苫小牧。ウトナイ湖も8割くらいは凍り付いていたでしょうか。用事があって9時半頃、トボトボとうつむき加減で湖畔を歩きましたが、澄んだ空気が気持ちよかったです。
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野生鳥獣保護センターの自然情報収集に参加させていただきましたが、今日も植物に詳しい方にいろいろ教えていただきました。少しずつですが詳しくなってきた?ので、私に解説をさせたいという物好きな方がいましたら、当センターの団体対応のページよりお問い合わせをお願いいたします。特に私にマージンが入るということはありませんよ...

画像は無いのだが、ヤマガラさん、キクイタダキなどウトナイ湖ではあまり見かけない種も見ることができて気分の良い日になりました。鳥好きのSさんも参加されていて、一緒にキクイタダキを見られて嬉しかったです。自分と同じテンションで物事を共有できる人がいることほど、素晴らしいコトはないと思います。バードウォッチングはそれができるからなぁ。おすすめなんですよ。

私は札幌から通っていますが、苫小牧は晴れの日が多くて(曇りでもギリギリ雨が降らない)その気候の違いによく驚かされます。特に恵庭から千歳に入るあたりでガラッと景色が変わる感じがします。

今年の雪は多いのか少ないのか。暖かいのか寒いのか。
気候変動が心配な昨今、普通の冬らしい冬を待ち望んでいるのは私だけではないはずです。
「普通って最高だよな」という大人には絶対にならないと誓ったあの日の私は今何処...

(中村T)

皆さまこんにちは、見習いレンジャーのタイチです。

今日は小学生が課外授業でやってきました。双眼鏡と図鑑を片手にネイチャーセンター付近の観察路を巡り、見つけた野鳥を記録用紙に書き入れて、最後に皆でまとめをしました。そうそう、最近の小学生は探検バッグというものを持っています。
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厚みのあるクリアファイル状のもので背面にバインダーが付いていて観察用紙などを挟むことができます。自分が小学生の時はどうだっただろうか... そもそも自然観察系の課外授業自体がなかったかもしれません。せいぜい工場見学や博物館・資料館見学で、ただ感想文を書いて終わり、そんなことしか覚えておりません。皆で意見を出し合ったり、まとめをしたりなんてそんな高度なことはしていなかった印象です。時代は確実に進んでいますね。今の小学生の皆さんが大人になったときには、もっと自由に意見を出し合い、話し合い、問題を解決していける世の中になっているのでしょうか。そうあってほしいものです。

これは今日皆で完成させた観察記録。
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どこで何を見たかをホワイトボードに書き込んでいくのですが、木の中にマガンという言葉が書き込まれているのがわかると思います。これは遠くの空を通過するマガンを木々の隙間から見たよ、ということなんです。こんな素直な、見たままを伝える気持ちを私はすっかり忘れてしまっていますな。ほんの些細なことですが感動しました。

(中村T)

皆様こんにちは。見習いレンジャーのタイチです。

さて、いつものようにウトナイの近況からです。
昨日、先輩レンジャーと調査へ向かう途中でオオジシギを見つけました。今シーズンの初認となります。皆さまご存じのように「ウトナイ湖サンクチュアリはオオジシギ推し」ということで、その到着を今か今かと待っていました。苫小牧や札幌からの初認の情報は少し早くに入ってきていたので、ウトナイでの確認は少し遅れた感がありますね。責任の一端は私にあるのかもしれません。なぜなら、比較的暇な私が一人で張り切って情報収集に出向いても、何も発見できないことが多いからです。特に遠くのシルエットや鳴き声の識別に関しては先輩レンジャーと大きな隔たりがあります。一刻も早くまともに調査をできるようになりたいのですが...まぁ、のんびりやろうと思います。

さて、タイトルのように、鳥でも見ませんか?が3回目となりました。
新型コロナウイルス蔓延の影響で、屋内でのレジャーが難しくなっており、たくさんの人が屋外のレジャーに切り替えているというニュースを連日見聞きするようになりました。ということで、このバードウォッチングの企画も皆さまのお役に立てるのではないだろうかと思っていて、だらだらと第3回目を迎えました。

前回までは「導入編」「現場編」と来たので、今回は「その後編」ということになります。鳥を見た後で何をするのか、というお話です。「あっ、シジュウカラ」「あっ、キクイタダキ」「あっ、ハシブトガラス」「さて、帰るか...」で終わっても構いません。が、バードウォッチングをさらに楽しくするための工夫をここでご紹介いたします。

共有する
「鳥合わせ」と呼ばれますが、グループで観察を行った際に皆でその成果を報告し共有します。自分しか見ることができなかった鳥、逆に自分だけが運悪く見ることができなかった鳥、などを確認できるわけです。昨今は空前の「共有」ブームです。成果は積極的に「共有」しましょう。

記録をつける
小さいノートに日時、場所、天候、観察できた鳥を記録することをお勧めします。長く続けるとこれは大変面白く有意義な記録となります。数十年続けているバードウォッチャーもいて、もうそこまでいけば立派なデータと呼べるでしょう。毎回同じフィールドで観察をするのであれば、地図や表を盛り込んだ自分専用の観察記録用紙を作ってみてください。さらに充実したものになります。

写真を撮る、絵を描く
鳥の写真を撮ったり、観察スケッチをしたり、目で見たものを別の形にする行為も大きな楽しみの一つでしょう。私も野鳥をより詳しく観察するという目的のもと、絵を描くようにしています。絵を描くときには必然的に細部まで観察をするので、色や形が頭に入りやすく、実際の観察の際にも実物とリンクさせることが容易になってきました。
色鉛筆オオジシギ

そんなわけで、写真を撮ることができなかったオオジシギは今回は絵で我慢していただきましょう。どうもカメラを持っていないときに重要な出会いがあるので、最近はカメラを持ち歩くのをやめました。「オレが見に行くと阪神が負けるから、俺は絶対に見に行かないんだ!」と言う本物の阪神ファンと同じような感覚です。

最後になりますが、屋外でも十分に距離を取り、楽しく安全にバードウォッチングを満喫してください。

なお、ネイチャーセンターは5月6日まで臨時閉館中となっております。

ではまた。皆さまお体に気をつけてお過ごしください。

(中村T)


皆さまこんにちは。見習いレンジャーのタイチです。

まずはウトナイの近況から。エゾアカガエルの鳴き声が連日聞かれるようになりました。学名 Rana pirica。ピリカは皆さんご存じのようにアイヌ語で美しいという意味で、響きも美しい言葉です。見た目は地味なカエルですが、鳴き声は高く、野鳥のような美声です。北海道全域で一般的な種ですので鳴き声を頼りに探してみるのも面白いかもしれませんね。タスオ池では少年が棒でつんつんしてました。つんつんはあまりしないでほしいと思います。あくまでそっと、ノーツンツンで、見守ってあげてください。
エゾアカガエルの画像

さてタイトルにもありますように、前回の続きでバードウォッチングに関するお話です。今回は実践編ということでまずは必要な装備について。双眼鏡、図鑑、この二つがあれば十分に楽しむことができます。双眼鏡については貸出しを行っている施設もありますし、少し高い買い物にもなりますので、使い方や特徴を理解してから買っても遅くはないでしょう。

フィールドで使う図鑑は小ささと分かりやすさを優先させてください。ということでここでは忖度をいたしまして日本野鳥の会が発行しております

<ハンディ図鑑>新・山野の鳥 改訂版

をおすすめしておきます。なお、掲載種類が最小限、ということも初心者にとっては大事な要素になります。調べるときにその地域にいない鳥が無駄にたくさん掲載されていると、探すのにも時間がかかるからです。地域の名前を冠したポケット図鑑なども多く発売されているので探してみてください。大都市にお住まいの方は見つけやすいかな。

ポケット図鑑と双眼鏡が準備できたら、いよいよ鳥を探しに外に出てみましょう!

急にそんなこと言われても...とお困りの優柔不断なあなたには、お住まいの地区の日本野鳥の会の支部が主催する探鳥会(たんちょうかい)に参加されることをお勧めします。地元を知り尽くしたベテランガイドが案内してくれるはずです。初心者であることを伝えれば配慮もしてくれるはずですので、堂々と「初心者宣言」をしてください。大事にされますよ。

でも、いきなり大勢の前で自己紹介とかさせられるんじゃ...とお困りの引っ込み思案なあなたには、気の置けない仲間と鳥を探す少人数スタイルをお勧めします。ご家族、ご友人と同じ図鑑を購入し、見ることができた鳥のページにおそろいのシールを貼って成果を共有していく、なんてのも楽しいです。今はインターネットもありますし、鳥の識別に困ったときには助けになりますよ。

いやいや、俺は群れるのが嫌いなんだ、ほっといてくれ、というアナーキーなあなたには完全ソロスタイルをお勧めします。一人ですべてを完結させるその生き様に皆が憧れることでしょう。誰に遠慮する必要もありません。好きなだけ同じ場所にいればいいし、寒くなったら帰ればいいし、飽きたらやめればいいのです。

以上、人数による違いで分別してみましたが、それぞれに長所短所はあります。それぞれを経験してみて、ご自身にあった方法を模索してみてください。もちろん「スタイル横断的スタイル」もいいと思います。私自身はそれに近いかな。普段は一人で出かけるのが好きなのですが、寂しくなったり新しい知識を仕入れたくなった際にはイベントに出かけたりもする都合の良い人間です。

と、ここまでお話しておいて申し訳ないのですが、昨今のコロナウイルス感染拡大を受けまして、日本野鳥の会各支部の探鳥会は中止となっております。以下で最新の情報をご確認ください。

探鳥会中止のお知らせ

今日はここまでです。状況が状況だけにまじめに締めたいと思います。

(中村T)

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