タグ:弁天沼

皆さまこんにちは。見習いレンジャーのタイチです。

いやーなんか寒いですね、最近。ネイチャーセンター付近(苫小牧)だけなのでしょうか? 

ということで、気象庁のウェブサイトで少し調べてみました。苫小牧の日平均気温の月平均(最高気温の平均ではなく、その日その日の平均気温をさらに月で平均を出したもの)では昨年の6月は14.5度、今年は25日までのデータで16.0度なので昨年よりは暖かいようですね。

ちなみに、昨年の6月期、主な地点の日平均気温の月平均はこんな感じです。札幌17.4度、仙台19.0度、東京21.8度。うーん、やはり苫小牧は涼しいようだ。昨年のデータではありますが札幌と約3度の差は大きいなという印象です。平均値でこの差ですからね。この涼しさの原因は何なのだろうか。地形?日照時間?今度じっくり調べてみたいと思います。

24日、久しぶりに弁天沼周辺の巡回調査に同行しました。定期的に巡回することによって細かい変化にも気づいていくようになりますね。特に野生動植物の変化には敏感でいなくてはいけません。いちおう、レンジャーですから。

調査は主に希少鳥類について、その生息と繁殖の確認のために行われています。調査結果は毎年まとめてプレスリリースという形で出しておりますのでそちらをご参照いただければと思います。昨年までのプレスリリースは勇払保全プロジェクトのページでご確認ください。弁天沼周辺を含む勇払原野には希少種が生息・繁殖していますよ、だからみんなで守っていきましょう、というのが趣旨でございます。

希少種ではありませんが、今回はこちらの親子にご登場願いました。
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エゾシカの親子です。私はエゾシカを見ると複雑な気持ちになります。市街地で見るキタキツネやヒグマも同じです。単純にカワイイとは思えません。エゾシカは明治期には絶滅の危機に瀕しましたが、現在では数が増えすぎていて生態系や農林業に悪影響を与えていると報告されています。そもそもの原因はエゾオオカミの絶滅、これは人間の手によるもの。増えすぎて困るからといって駆除をするのも人間の都合。「人間の都合=私の都合」と考え、関心を持つことから始めようと、きれいな瞳を見ていて思いました。

そんなに見つめられると、困りますねぇ...

(中村T)


皆さまこんにちは、見習いレンジャーのタイチです。

今日は晴れで穏やかです。ということで先日の記事とは打って変わって気分も良いです。

天候に気分を左右されるようじゃ、大人としてどうかと思うので、なるべく一定に保つようにしてはいますが、うーん、外因に左右されるのも自然の一部としての人間なのでしょうかね。でも当センターにも天候に左右されずにいつも同じテンションのレンジャーがいるので、見習いたいと思っています。

さて今日は弁天沼周辺について書いてみようと思います。
弁天沼はウトナイ湖南東に位置する浅い沼です。
調査に同行する機会が多く周辺の地理にもだいぶ明るくなってきました。
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印象は日によって変わります。

ですが一概に言えることはいつでも風が強く肌寒い、薄曇りのまさに「原野」というものです。宮崎駿監督作品にも原野や草原が多く描かれていますが、背景の工場群を含めるとまさにそんな世界。私は薄曇りが勇払原野にはふさわしいと思います。

この弁天沼周辺は戦後に入植された方が多いと聞きます。開墾し生活の場となっていましたが、苫小牧東部開発計画によって立ち退きを余儀なくされ、せっかく切り開いた土地は一度工場用地となります。しかし景気の後退により誘致が思うように進まず、そのまま荒廃し草原に戻りつつある、といった経緯があります。なんとも数奇な運命をたどって現在の環境が保たれているというわけです。世界的に見てもとても珍しい環境ではないでしょうか。

戦後に入植された方々のご苦労はいかばかりかと、思わずにはいられません。
そして、湿った大地を足の裏で感じるたびに開高健の「ロビンソンの末裔」という小説を思い出します。フィクションではありますが終戦直後の混乱期に北海道へ渡った方たちの苦難を描いた作品です。時に、羅列された事実よりも小説のほうが多くを想起させる、という良い例でしょうか。

株式会社苫東の所有地のため立ち入りが制限されているエリアもありますが、付近の国道を車(本当は自転車がおすすめ)で走るだけでも「その開拓と変遷」の残り香を感じることができますよ。

家でゲームばかりやってないで、休日は外に出なさい! 
と自分への叱咤で締めたいと思います。

(中村T)

皆さまこんにちは。見習いレンジャーのタイチです。

今回は昨日同行した勇払調査についてです。

「いやー、もっと勇払のことを前面に推してもらわなきゃ~」という中村チーフのボヤキに対応しての記事です。いやいや、私も書きたかったんですよ~勇払については。

勇払という言葉は誰が使うかによってその定義が変わります。ウトナイのレンジャーが使う際には「すでに登録されているウトナイ湖とその周辺を除く、ラムサール条約未登録の勇払原野エリア」というニュアンスとなります。わかりづらいですか? でもこれ以上わかりやすく説明するのは難しいので、また日を改めてここのところはお話をさせていただきます。

私も最初、先輩レンジャーが話している「ユーフツガー」「ユーフツデー」「ユーフツノー」という言葉に??って感じでしたが、最近やっと日本語に聞こえてきました。

調査の主たる目的は、そこを住みかとする野生鳥類を探し、希少種をはじめ様々な種が住んでいることを確認し、それを広く知ってもらい、その大切さを皆さまにお伝えし、協力して守っていきましょう、というものでございます。現在メインサイトの勇払PJページは改修作業中で、今後わかりやすく見やすくなって再登場の予定です。今はまだ見ないでください。と言うとみんな見に行ってしまうんだよな...完成の際にはこちらでご報告いたします。

普段勇払原野を見ていて思うことがあります。それは、ここには人間の愚かな部分と人間の素晴らしい部分がまじりあって大地に練りこまれているのだな、というものです。そこには悪役もヒーローも存在せず、ただただ私たち一人一人が持っている、善悪ごちゃまぜの人間らしい部分を大地から感じることができるのです。
弁天沼の調査の様子弁天沼で鳥類調査をするレンジャー

ちょっと抽象的な表現になりましたが、人間が自らの手で失ってしまったもの、自らの手で守り抜いたもの、時間の経過で自然が戻りつつある部分、それらが共存しているとても珍しい場所ということです。その象徴が殺伐とした原野と工場・煙突が同じフレーム内に収まってしまうこういう画だと思います。

これは多くのベテランの方もおっしゃることで、まぁそれの受け売りなのですがね...やはりその変遷をその目で見てきた人に語っていただくのがベストなので、今後ネイチャーセンターの開館が再開しましたら、ボランティアの皆様や学生時代からかかわっているチーフの中村の話を聞きに来てください。
ただし、話は長くなりますよ...

苫小牧は風が強く肌寒い日が続いております。
皆さま、季節の変わり目ということでいつも以上に体調にお気をつけてお過ごしください。

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