今年も、環境省レッドリストの準絶滅危惧種である「オオジシギ」の調査を勇払原野で実施し、渡りルートの追跡調査を行ないました。7月10日は「オオジシギ調べ隊」も見学会と称してこの調査に参加しました。
調べ隊は地元の小・中学生で結成されたチームで、2020年1月にはオオジシギの越冬地オーストラリアも訪問しています。
網場へ向かう調べ隊

【↑写真:網場へ向かう調べ隊】


プロジェクトメンバーへの質問時間

【↑写真:プロジェクトメンバーへの質問時間】

勇払原野で日が暮れるのを待ち、日没後ヘッドライトを付けて網場へ向かいます!
時にぬかるみに足を取らながらも、心は「オオジシギがかかっているかな」と、ドキドキ。実は、昨年の同じ活動ではオオジシギは見られず、カッコウの確認のみだったのです。
オオジシギ調べ隊としては、今年はなんとしても!という気持ちだったのではないでしょうか。
その気持ちにこたえるように、ライトが照らす網の先にオオジシギの姿を発見!
捕獲の許可を得た日本野鳥の会職員が丁寧に、そして素早くオオジシギを外す様子を見学することができました。

計測作業をじっと見つめる

【↑写真:計測作業をじっと見つめる】

その後は、テントに移動して、当会職員が行うオオジシギの計測と、追跡にかかせないフラッグと足輪をつける工程です。(この2羽は衛星追跡送信機の取り付けの基準をクリアしていませんでした。)オオジシギ調べ隊はさすがの集中力で、瞬きをしていないのではと思うほど、じっとその工程を見つめ、フラッグを付ける接着剤の蓋をあけるなどのサポートもしていました。
この日につけられたフラッグのナンバーは「TC」と「TL」。
無事に越冬地へ渡り、来年も、調べ隊の住む苫小牧に渡ってきてくれるといいなと感じました。
ヘイケボタル

【↑写真:暗くなり足元にいたヘイケボタルが踏まれないようにと、移動させるオオジシギ調査隊メンバー】

※新型コロナウィルスの感染対策としてマスクの着用をし、移動は各自の車で行なうなどの対策を行ない実施しました。

(和歌月)